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鎌倉フリー環境手形で鎌倉を巡るのは本当にお得なのか ~東鎌倉を巡る~

前回は、北鎌倉駅から円覚寺東慶寺浄智寺建長寺鶴岡八幡宮を巡りましが、今回はじっくりとお寺を巡るのではなく、数多くの名所、旧跡を見て回るので鎌倉市観光協会が発行している「鎌倉フリー環境手形」を使ってみることにしました。

これって本当にお得なのだろうか。

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鎌倉フリー環境手形のふれこみ

●5つのバス路線と電車の指定区間が1日乗り放題

●おもな社寺の拝観料、観光スポット入館料の割引

●協賛店等で特別サービス

鎌倉駅に到着してすぐに、鎌倉市観光案内所に行き「鎌倉フリー環境手形」をお願いすると係りの方が「バスに3回以上乗車しないと得にならないですよ」と先制パンチ!

鎌倉フリー環境手形が570円、バスの1回平均運賃が200円、だから3回は乗らないとペイしないとの理屈らしい。

ネットで調べているのでそんなことは先刻承知、と言いたいところをぐっと我慢して、「特典がいっぱいあるので、それでペイしませんかね?」と尋ねるとあまり表情を変えないで「それが目的ならそれで良いと思います」と声だけ元気に売ってくれた。

なんか怪しいな?今の対応から推測するに、かなりのクレームが届いているのだろう。

だから、失礼を承知で事前に説明する対応マニュアルに変更されたに違いない、そんなことを思いながら鎌倉巡りは京急バスの5番乗り場からスタートです。バスは八幡宮前を通り、金沢街道を朝比奈方面に向かいます。

 

東鎌倉を巡るコース

金沢街道の浄明寺でバスを降り、鶴岡八幡宮方面に戻る行程で、9カ所、約4.5㎞を巡ります。

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①浄明寺

 

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浄明寺バス停を降り、駐車場のある角を左折すると足利氏ゆかりの寺、鎌倉五山第五位・稲荷山浄妙寺だ。足利氏の祖、足利義兼が真言宗極楽寺として建立したのが始まりとされている。当時は巨刹だったが、今は仏殿、総門、宝蔵庫、庫裏があるだけだ。

裏山には、藤原釜足が鎌を埋めて祈願したと伝えられる鎌足稲荷があり、鎌倉の地名の起源伝説が残っている。

拝観料100円を払うときに「鎌倉フリー環境手形」を見せると絵葉書が貰えた。

 

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報国寺

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浄妙寺から金沢街道に戻り反対側の緩い坂道を登ると、竹の寺で有名な報国寺だ。足利尊氏の祖父、家時の建立と伝えられている。境内にはその家時の墓と、室町幕府と戦って破れ、鎌倉を焼きつくされた時の四代鎌倉公方持氏の長男、義久の墓がある。父とともに戦った義久はこの報国寺で自刃している。

休耕庵という塔頭の跡に孟宗竹が生え、現在の「竹の庭」になったそうだ。

拝観料200円を払うときに「鎌倉フリー環境手形」を見せると「由来記」が貰えます。

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③杉本寺

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報国寺を出ると左側に細い道があります。地図で確認しないと不安になりそうなくらいの細道をスマホの地図アプリを見ながら杉本寺まで歩きます。

坂東三十三カ所観音札所巡り第一番の札所として知られる杉本寺は、頼朝が鎌倉に入る前からあった古刹である。杉木立の中の山門や本堂にびっしり貼られた千社札や、苔むした急な階段は風情がある。

寺伝では、隣家より火災が起こり、類焼の際、本尊三体自ら庭内の大杉の下に火をさけたので、それより杉の本の観音と呼ばれたと伝えている。本尊が歩いて逃げたらしいが伝説の類にはよくある話だ、詮索は止そう。

拝観料100円を払うときに「鎌倉フリー環境手形」を見せると「由来記」が貰えますが、見せなくても貰えていたので特典内容に入れるのは問題ありですね。あまりにもぺらぺらで内容が薄く、そもそもこれが「由来記」なのかどうかもわかりません。

 

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護良親王

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父の後醍醐天皇と討幕活動に身を入れていたが、後に手を焼いた後醍醐天皇親王を捕らえて鎌倉へ送ってしまう。鎌倉で親王を看視していたのは、足利尊氏の弟、直義であったが混乱する鎌倉で再び兵をおこさないとも限らないと判断し家臣に殺害を命じた。このとき二十六歳、無念の最後であっただろう。

 

 

⑤永福寺跡

 

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この画像は永福寺跡の発掘調査から在りし日の永福寺をCGで再現したものだ。頼朝が永福寺を建立するきっかけは、奥州遠征であった。

栄華を誇る奥州平泉の藤原秀衡のもとに逃げ込んだ源義経は、秀衡が死んだあとその子泰衡に謀殺され、その首は頼朝のもとに届けられていた。しかし、奥州で独立国のような勢力を持つ藤原一族を滅ぼさなければ天下統一とはいえないとの思いから大軍を率いて出陣した。奥州平泉の華麗な世界を目の当たりにし、藤原文化にショックを受けた頼朝は「奥州平泉の中尊寺のような寺をわが鎌倉にも」という強い思いが沸き上がったのではないだろうか。跡地で当時をイメージするのは楽しいものです。

 

鎌倉宮

 

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永福寺跡を出て、鎌倉宮カントリーテニスクラブの前を通りしばらく行くと鎌倉宮に着く。鎌倉宮ができたのはまだ新しく、明治二年のことである。明治天皇護良親王の終焉の地といわれる二階堂の東光寺跡に創建されたものだ。徳川幕府を倒し、大政を奉還させた明治天皇にしてみれば、時代は違っても倒幕のために命を捧げた護良親王をまつろうとしたのは当然のことかもしれない。天皇の話になると、神話や伝説が歴史と交わり不思議な感覚に見舞われる。

鎌倉宮宝物殿を拝観するときに「鎌倉フリー環境手形」を見せると、拝観料が300百円から200円に割引されます。

 

⑦荏柄神社

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 菅原道真を祀る社殿は、朱塗りに白壁。今の社殿は鶴岡八幡宮関東大震災の修理を行った際の仮本殿だった。梅の頃には合格祈願の受験生で賑わうらしい。

 

源頼朝の墓

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頼朝の墓は天下を治めていた征夷大将軍の墓としては簡素である。墓のある小高い場所から見渡せる一帯は、かつて幕府が置かれていた場所で、問注所、政所、侍所などの幕府の機関がそろい、頼朝、頼家、実朝らが政治を行っていたのだろう。

頼朝の死因についてはさまざまな憶測が今なおなされている。一般的には落馬し、その後まもなく死亡したと伝えられているが、暗殺説や誤殺設も根強いようだ。

誤殺説では、政子によって殺されたというものがある。政子に浮気心があるのではないかと疑った頼朝が、噂のあった畠山重忠に似せて寝所に入ったところ、政子の長刀で切られたというものだ。仮に真実でも歴史には出てこない類の話だ。

 

⑨宝戒寺

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新田義貞の鎌倉攻めにより、この寺の南東にある「腹切りやぐら」で、最後の執権北条高時をはじめ北条一族八百七十余名が自害したと伝えられている。

萩の寺として有名です。

拝観料100円を払うときに「鎌倉フリー環境手形」を見せると、「由来記」が貰えますが、ここでも見せなくても貰えていたので特典内容に入れるのは問題ありですね。

特典の欄が寂しいので市の担当者が勝手に加えたのでしょうか。

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東鎌倉巡りを終えて

約4時間で予定の行程を巡り鎌倉駅まで戻りました。時間的には大仏のある長谷寺方面を巡ることも可能だったのですが、思ったより疲れたので日を改めてまた来ます。

鎌倉フリー環境手形については、バス代400円、拝観料割引100円、その他特典で絵葉書や由来書をいただいたので今回は損得なしということになりました。

場所を特定しないでバスで有名な所を巡るのであればお得になると思います。